また会いたくて。

あの三人組に会ってから、二日が経過した。

俺らは、まだ話せずにいた。

あの三人は俺らのことを知らない。

でも、東はなんであんなことを言えたのだろう。

『南ちゃんは俺らのこと、知ってるよ。他の二人も』

俺らは知らないのに。

いや、俺が知らないのか?


「涼介!!」

東が駆け寄ってきた。

「なんだ?東、そんなに急いで」

俺は、さっきまで見ていた方向をかえて振り向いた。

「あのさ、東。見て、あれ」

東がウキウキとした口調で、右手の人差し指であるポスターを指差した。

「あ?それがどうかしたのか?」

俺は、廊下に飾られているポスターから目をそらした。

「なんだよ。気がつかないか?」

東が不思議そうに問いかけた。

ポスターには、『ナイトハイク』と記名されている。

宿泊でやるやつじゃない?

そんなことを考えながら終わっていた。

「ナイトハイク?それがどうかしたのか?」

俺は、そこに妃ちゃんも、南ちゃんも、恵ちゃんも関わっていないと思っていたから、話をそらした。

「クラス別だってさ。南ちゃん誘おうかなぁ、なんて」

東がちょっと照れながら、俺に言った。

「じゃあ、俺も・・・」

連れられながら、俺は隣の教室に足を運んだ。



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