つながり
波照間島にやってきた。

6歳の大輔は、わくわくでいっぱいだった。

「おばあちゃん!元気~!!??」
木造の家の戸を勢いよく開ける。

懐かしい匂いがした。

奥の方からおばあちゃんがやってきた。

「ふぇっふぇっ・・よぉ来たのう」
おばあちゃんは、お母さんに聞いたら80歳は超えていると聞いた。

「おばあちゃん、元気かーー!」
「ほほほ・・孫の顔を見たら、元気になったじゃよ」

おばあちゃんは微笑んでいた。

「大輔、今日は家にいなさい。」
母が大輔の行動を先読みして、そう言ってきた。

「えーーー!!!何でなん!!!」
不満たらたらな大輔。

「今夜は、雨なのよ。何があったらどうするのよ?」
溜息混じりに、忠告する母。

「ふぇっふぇっ・・・大丈夫じゃよ。それより・・」
おばあちゃんは、大輔の頭を撫でる。

「この波照間島じゃ、立ち入り禁止のお札が貼られているところにゃ、いってはいけないよ」

おばあちゃんは念を押してくる。
「大丈夫!大丈夫!!!」

大輔は、胸をドンと叩く。
そして、晩御飯にした・・・。

“立ち入り禁止”のお札―――


どうして、僕はあの時、あそこへ行ったのかよくわからない。
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