THE・天然美少女&イケメン男子
あたしは李音に何も言えないまま保健室へ連れて行かれた。
ガラッ
保健室のドアを開けて入った。
しかし李音はおろしてくれない。
「お、おろしてよ!」
李音は茉莉を無視してベッドへ近づく。
トサッ
李音は丁寧に茉莉をベッドにおろした。
「ほら。痛いんだろ?」
そういって李音は湿布を救急箱から出してきてくれた。
「あ、ありがとう。」
「ん。」
意地悪に見えるけど本当は優しいのかも。
「お前…。人にお前の素顔、みせるなっていったよな?」
あー、そういえば…。
でも桃だし。
「はぁー。なんで尚輝に素顔見せてんだよ。」
尚輝?
「尚輝って…。誰?」
「さっきの片岡だよ。片岡尚輝。」
え?
片岡先輩って李音の先輩だよね?
なんで?
「幼なじみだから。」
へぇーそうなんだ。
って…。
心読まないで下さいぃ!
あなたはエスパーですか!?
「うん。エスパー。」
「え?本当に?」
すると先輩は大笑いしはじめた。
「な、なんで笑うんですかぁ…?」
それを言うと余計に笑い始めた。