愛する君へ
転校
「東京都三鷹市から引っ越してきた乙葉綺羅さんです。みんな仲良くしてあげてね」
みんなあたしを見てる。
とうとう・・来てしまったんだ・・・・。
いつか来ると思ってた・・・。
仲良しだったみんなに・・会いたいよ・・・。


遡る事2ヶ月前。お母さん達が頻繁に出掛けるようになった。
週末になれば、「どこ行きたい?」
と聞いてくる。なにか思い出を残そうとしているのか・・・。
幼い私の頭でもなにか感じるものがあった。
そろそろ・・・・。


お父さんの会社の都合で転勤になって、私が三歳の時に
東京に引っ越してきたのだ。
「何年かしたらまた富山にもどる」
そう聞いていた。
幼稚園、小学校と何も考えずに過ごしてきた。
ただ友達と毎日馬鹿みたいに騒いで遊んで過ごしてた・・・。
でも幸せは・・・意図も簡単に奪われてしまうんだ。

「来月から富山にどる」
そう聞かされて、驚くどころか、
心のどこかでやっぱりか・・
そう思った。

仲良しだったみんなとも・・お別れなんだ。

みんなと過ごす最後の日。
自分もみんなと一緒に卒業できるんだっておもってた・・・。

「綺羅ぁ・・・さみしいよぉ・・・・・。」
「綺羅・・富山に帰っても手紙送ってよね!?!離れてても
 ずっと親友なんだから!!」

大好きなみんなとお別れし、私は富山へ旅立ったのだった。



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