狼がいる保健室
『行かなきゃだめだよ』なんて、言葉が聞けるなんて…。皮肉だな…。
「わかった、いつでも鳴らして」
俺は、メモに携帯番号を書いて渡した。いつもの女には絶対に渡さねぇけど、
「ありがと、いってらっしゃい」
「あぁ…」
ささっと、制服に着替え家を出た。適当にコンビニ寄って朝飯買って、バスが来るまでの時間に食べ終わった。
『このバスは…』
アナウンスが響くバスに携帯をいじりながら乗る。今の時間はサラリーマンが多い…
『バス内での携帯のご利用は他のお客様のご迷惑になりますので、ご遠慮ください。』