狼がいる保健室

「…やぁ!!…は、長谷田ぁ…」


言ってから、まずいと思ったあたし…。だって、今・佐々倉だもん…


「…っあ…はぁ、」


ピタッと、佐々倉が止まったからあたしはそのうちに息を整え始めた…。


『ギュッ』


「…どうして、いつまでも俺の事“長谷田”って呼ぶ訳…?俺哀しい…、」


「…えっ…?」


哀しい?カナシイ??


『ギュウッ』


さっきよりも、強くあたしを抱き締める。


「…ぃ、痛い…痛いよっ…佐々倉ぁ…!」


締め付ける強さが、あまりにも強くて痛み…を感じた。


「…」


黙らないでよ、いつも…いつも…っ