One's time《短》

立ち上がったせいで、肌掛け布団の下に隠れていた体があらわになる。

その体には淡い紫のレースのブラと、それとお揃いだと思われるショーツしか身につけられていなかった。


……うん。大丈夫。いつも通りだ。

煩悩を滅するため心の中でそう呟く。


マリカは、家の中で服を着ない。

初めてここに遊びにきた日だって、当然のように俺の前で服を脱いだんだから。

あれは俺の“人生の中で驚いた出来事ベスト5”の一位に輝いている。


ちなみに。

いきなり脱ぎだしたマリカに、誘われてるんだと勘違いしてしまったことは……

健全な青少年の思考だと理解してほしい。
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