One's time《短》

そんな問い掛けに対して、反射的に首を縦にふってしまったマヌケな俺。

マリカはそんな俺に箸を差し出してきた。


引くに引けなくなった俺は仕方なくマリカの隣に座り、箸と焼きそばを受け取る。

俺はそれを一口食べた後。

本来の目的を遂行するべく、勇気を出してマリカに話しかけた。


「B組の生林だよな? なんでこんな時間にこんな場所で、焼きそば食ってんの?」

今は三時間目の授業中で、飯を食う時間ではない。

そして中庭での飲食は禁止されている。

あと一時間半くらい我慢すれば、教室か食堂で好きなだけ食べられるのに。


だけどマリカの答えはとても単純なものだった。
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