One's time《短》

「アマネ? どうかしたの?」

勝手に想像して勝手に落ち込んでいた俺。

食器洗いを終えて戻ってきたマリカの顔には、疑問符が浮かんでいた。


マリカからしたらさっきまで呑気に焼きそば食ってた男が急に落ち込んでるんだから、その表情は正しい反応なんだろうけど。

そんな表情に俺はさらに落ち込んでしまう。

だから。

「別に何もないよ。ジャスミン姫」

俺は小さな嫌味を吐いてみた。


俺の気持ちに気付かない……むしろ“恋愛感情”というものがあるのかわからないマリカに対して。

……本当に俺って小さい男だよな。
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