One's time《短》
学校から徒歩五分の場所にある、木造の二階建てアパート。
俺はコンビニで買ったアイスを食べながら、アパートを見上げた。
マリカは、ここで一人暮らしをしている。
このアパートはお世辞にも綺麗とは言えない。ハッキリ言ってしまえば、ぼろい。
電気、ガス、水道がちゃんと機能してて、部屋にトイレと風呂があることが奇跡だと思うほどに。
やっぱり何度見ても女の子が一人で住む場所には相応しくないな。
俺は青いごみ箱にアイスの棒を捨ててから、一階の一番奧のドアを目指した。