クリームパン
―――――――1時間後
「それじゃあ、少し休憩」
「『ハイッ!』」
キャプテンの言葉で各々休憩をはじめる。
隣のでは男子剣道部員が休憩をはさまず練習に励んでいた。
『…………』
「先輩ッ、何みてるんですか?」
『えっ、』
不意に声を掛けられて驚くあたし。
「もしかして、剣道部員の誰かに脈ありですか!?」
『んな訳ないじゃん』
「そーなんですか!?」
『そーだよ。何勘違いしてんの』
「てっきりアタシ、先輩って中川先輩の事気になってるのかと思いました」
『んなっ、訳ないじゃん』
「そーでしたか」
――――でも、あたし自身気がついてなかった。
部活に励んでいる渉ばかり目で追っていることに。