クリームパン
〜杏side〜
「杏¢、帰ろ!」
『うん!』
部活も終わりあたし達は学校を後にする。
「杏¢、今日、渉クンばっか見てたね」
『えっ…』
「気づいてたよ」
『うん……。でも、自分ではわかんないんだよね。なんで渉ばっか目で追っちゃうのか』
「杏¢さ、渉クンといてなんか思う事ない?」
『たとえば?』
「そーだな。楽しいとか、安心するとか」
『…………あるかも。渉といると楽しいし、落ち着く。あと、素でいられる』
愛華は、あたしの答えを聞くとニッコリと微笑んだ。