クリームパン


それを見かねたのか、彼女は口を開いた。




「あのね……別にケンカとかしてるわけじゃないの………。だけどね…あまりにも、何もないからね、すごい不安なの…」


あたしは首を傾げた。
彼女は言葉を続けた。



「ほんの1ヶ月前ぐらいまではね、しょっちゅうデートに誘ってくれてたし、あたしが行きたいって言ったらどこでも連れて行ってくれたの………」



彼女の声はドンドンか細くなっていく。



「でもね……、ここ2週間、デートにも連れて行ってくれないし、放課後に遊ぶ事も“忙しい”って言って、全然あたしの事を見てくれてないように感じるの…………」









< 38 / 74 >

この作品をシェア

pagetop