◆ 血と君と二重禁断
「……は?」
鏡を見たオレは
素っ頓狂な声をあげる
それもそのはず、
オレの首筋には
おびただしい数の唇の痕がついていた
もちろん口紅で付けられたものではない
擦っても洗っても取れない
ということはすなわち、
これは吸って付いた痕だ
これを見て
ゾッとしない輩がいるだろうか?
即答だ。いない。
いるわけがなかろう!
睡眠薬を飲まされ、
起きたらこんなことになっていた、
なんて。