◆ 血と君と二重禁断
┗真夜side
「……もうっ!待ってって言ったのに!」
「いいじゃん、よかったんだろ?」
唯月の言葉に、
自分が耳まで赤くなったのが分かる
……確かに昨日はよかった。
よかったけど!
でもでも!
朝まですることないじゃないのーっ
結婚式前にへとへとだよ!
「ほら、もう機嫌なおして?行こうぜ。みんな待ってる」
唯月が目を細めて手を差し出す
「……そうだね。行こうか」
唯月が幸せそうにしていると
もう他のことはどうでもいいかって
思う
あたしと唯月は腕を組んで
溢れる拍手のなか
足を一歩、前に踏み出した
「新郎新婦のご入場です――…」