王様とアタシの絶対恋愛制度
*知晴side*
「凪紗ー!!」
チャイムも鳴らさずに玄関の扉を開ける
兄妹同然の俺らにとってそれは
ごく自然で日常的なこと
しかし………
今日はいつもと違った
いつも笑顔でひょこっと顔を出すはずの
凪紗の姿がない……
それにいつもいるはずの
リビングの電気が消えている
まだ帰ってない…わけないよな?
もうだいぶ遅いし
第一鍵もかけずに家を出るわけがない
「入るぞー」
俺は靴を脱ぎ中に入ると
ゆっくりリビングへ続く扉を開けた