王様とアタシの絶対恋愛制度
バッと勢いよく起き上がる
「な、何!?」
荒い呼吸を整えていると
知晴も勢いよく起き上がった
少し寝癖のついた知晴の
寝ぼけた顔を見ると妙に安心する
夢…か…
知晴は一晩中独りになるのが怖かった
あたしの横にいてくれた
「大丈夫?
夜もだいぶうなされてたみたいだけど…」
知晴が優しくあたしの髪を撫でると
心はチクリと痛む
「大丈夫…ありがと…」
あたしはちらっと時計に目をやると
ゆっくり立ち上がった
「そろそろ、準備しなきゃ…
ちぃ、学校は?」
「サボる…凪紗がいない学校
行ったってつまらねーし」
知晴がツンと口を尖らせる
また心はチクリと痛む
いつもだったら知晴の思わせ振りも
嬉しいはずなのに