王様とアタシの絶対恋愛制度


「ごめん…」


「えっ?」


知晴らしくないか細い声が耳元で聞こえた


「俺に力があれば…」


一度緩まっていた腕の力が再びギュッと強まる


知晴……


「凪紗を守るのに」


泣いてる?


微かに震える声


「ごめんな…凪紗…」


そうだ、知晴はいつもそうだったね


憎まれ口を叩きながら
いつもあたしのこと助けてくれた


あたしはギュッと抱き締め返す


そんな知晴が好きだったんだ


「好き…」


!?


あたしの心と調和するみたいに
耳元で響いた言葉に体が固まる


「ちぃ…今なんて…?」


「凪紗が好きって言ったんだよ」


ばっと体を離され肩を掴まれる


知晴の大きな目に捕らえられたあたしは


息モ出来ナイ


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