王様とアタシの絶対恋愛制度
知晴が…あたしを…スキ?
嘘じゃないってことは
目を見たら分かる
でも、突然過ぎて心が追いつかない
じゃあ今までの思わせ振りは
本気だったってこと?
「…っ!!」
急に反らされた視線
知晴は目をそらすと腕で顔を覆った
「…反則だろ」
えっ?
その声と共に気が付けば
知晴の顔が目の前にあって
あたしはゆっくり目を閉じた
触れるだけの優しいキス─
目を開くと一層顔を赤らめ
顔を隠す知晴と目が合った
「そ、そんな見んなっ!!」
その言葉にあたしも急に
全身が熱くなって目をそらす
そして再び抱き寄せられる
「言わないつもりだったんだ
今更言ったって
凪紗が辛くなるだけと思って」
カチカチと時計が時間の経過を告げる
「でも、わりぃ…
無理だったみたい」
ははっと笑う声が切なくて
あたしは俯いた
「バカだよな…
失うまで伝えられないなんて」
それなら、あたしも一緒だよ