王様とアタシの絶対恋愛制度
再び紫野さんの綺麗な目に捉えられたあたしは
自然に背筋を伸ばして姿勢を正した
「あの坊ちゃんが認める女性って
どんな方だろうって思ってたんですけど
予想以上ですね」
予想以上?
「もちろん予想以上にお美しい
ということですよ」
あたしの思いを察したのか
そう言ってにっこりほほ笑む
紫野さんの目に返す言葉が
見つからないあたしは
赤面した顔を隠すように俯いた
「えっと―
坊ちゃんって王様の事ですよね?」
この雰囲気を何とかしたくて
無理やり会話を作る
「はい」
「王様ってどんな方なんですか?」
すると紫野さんはうーんと腕を組むと
「お会いすれば分かりますよ」
そう言ってほほ笑んだ