王様とアタシの絶対恋愛制度


その距離わずか10㎝程度・・・


驚きと緊張と恐怖で上がる心拍数


「お前が俺を好きになればいいんだろ?」


えっ・・・


「じゃあ惚れさせてみせるよ」


はぁ?


「俺しか見えなくなるくらい洗脳してやる」


へぇ?


「絶対に・・・な」


・・・


その瞬間頬に感じたやわらかくて温かい感触


あまりに一瞬の出来事に状況の把握ができない


『目が点になる』というのはこういうことを言うのか
そう、実感した・・・じゃなくて・・・


しばらくして状況を把握した瞬間


「ぎゃあああぁぁぁ・・・」


あたしの叫び声が広い、広い王宮に響き渡った


こうやってあたしの波乱万丈な王宮生活がスタートしたのだった。


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