王様とアタシの絶対恋愛制度
「そんなはずない!
だって王様はあんなに…」
あんなに口も悪くてえらそうなのに…
「信じるか信じないかは凪紗様次第ですが…
これから王様の姿を見てみれば
分かると思いますよ」
執事は何のためらいもなくそう言うと優しく微笑んだ
その姿に嘘や大袈裟に言っている様子は全く見られない
本当に、あの王様がこの屋敷で一番…?
でも、この屋敷の使用人の人たちはみんな
あたしが行ったことのあるどんな高級ホテルの従業員より完璧な礼儀を身に付けている
お辞儀したときの視線、体の曲がり具合
ちょっとした気使い、言葉遣い
身嗜みや、仕草1つ1つがきれいで美しい
「凪紗様はまだ、王様のことを見ていらっしゃいませんから
この機によく見てみて下さい」
きっと王様の魅力を知っていただけると思います
執事はそう付け足すと
「さぁさぁ、ではまずは基本中の基本であるテーブルマナーからですよ」
あたしを食器の並べられた机の前に座らせた
王様の魅力…