王様とアタシの絶対恋愛制度
「はぁぁぁ…」
用意された自室に戻り、フカフカのベッドにうつぶせた私は
今日一日溜めこんだ何かを発散するかのごとく大きなため息を漏らした。
一体いつまでこんな生活が続くのだろうか…
そう思うと憂鬱以外の言葉が出てこない
ちぃは、友達は、家族は元気にしているだろうか
みんなに何も告げぬままここに来たことには
未だに後悔していた。
いや、名残を惜しむ暇さえも与えてくれなかった王に
怒りが込み上げてくる。
どうして、どうして私はここに連れて来られたのだろうか。
どうして彼は、一般庶民の私を選んだのだろうか。
私は答えの出ぬ問いに、ゴールの見えない暗闇に絶望するように
再び大きなため息を漏らした。
「でかいため息だな。」