王様とアタシの絶対恋愛制度
わがままな王様
それからも代わり映えのない、でも明らかにこれまでの人生では有り得ない毎日が続いた。
時間ごとに区切られたスケジュール。
自分の世話役をしてくれる使用人さん。
普通学校では習わない特殊な授業。
学校では休日が保証されていたが、ココでは休日なんて言う制度はなかった。
「私何で真面目にこんなことしてるんだろう。」
休息を取ればそんなことを口にするのが日課になりつつあった。
王様の妃になるつもりなんて微塵もない。
しかも肝心な王様は公務が大量にあるらしく食事の時くらいしか顔を合わさない日すらあった。
心も体も疲弊していく。
そんな時突然王様に呼び出された。
「明日から公務で海外に行くから。」
「そうなんだ、行ってらっしゃい。」
「行ってらっしゃいじゃない、凪紗も一緒に行くんだよ。」
はぁっ?!
私は突然の発言に言葉を失った。
「何で?」
「1人だと寂しい。」
この人は何を言いだすんだ。まるで小さな子どもの様な理由だ。
「執事さんも一緒でしょ?」
「執事だけじゃ華がない。
とりあえず決まったことだから、1週間帰って来ないから荷物しとけよ。」