王様とアタシの絶対恋愛制度
ズキッと心が痛む
女の子同様、ちぃの答えを待つあたし
ドキドキと心臓がうるさいほど脈打つ
"はい"か"いいえ"か…その答えを聞くだけなのに
この一瞬がとてつもなく長い時間に思えて
告白したのはあたしじゃないのに…
告白した時のように心がざわつく
こんなの見たくない…
あたしは立ち去ろうとするが
鎖で縛り付けたように
体が言うことを聞かない
「いいよ」
えっ!?
今何て言った?
目の前で嬉しそうに、顔を更に赤らめる女の子
うそ……
嘘嘘うそ…
《嫌だ……》
あれ?声が出ない…
目の前で誰か分からない誰かと抱き合うちぃ
嫌だよ、こんなの、嫌だよ…
精一杯叫ぼうとするけど声が出なくて
2人に近付こうと踏み出すけど
どんなに走ったって2人との距離は縮まない
見つめ合う2人の距離だけがどんどん縮まって
2人はどんどん遠くに行ってしまう
待って…待って…待って…
『ちぃーーー!!!』