BAD COMMUNICATION-僕を許して-

わたしには、婚約者がいる。



会ったことはないし、名前も知らない。

どうせ結婚するのだから、知る必要もない。


養子になってすぐ、母から聞かせられた。


わたしなんかを引き取るんだから、そのくらいはあると思っていた。


多分お金もちの家に、わたしは嫁ぐのだろう。


別にそれでも母と父が喜んで、くれるのならそれでいい。


「そう。。。かな」



でも、


少しでも普通の高校生みたいに好きな人ができるのなら。





嬉しい。


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