BAD COMMUNICATION-僕を許して-
歩いて、10分くらいのところに高校がある。
小、中、高とある大きな女子校で、わたしは高等部から入学した。
わたしが染川の家の養子になった時は中学2年だったから、この学校には入れなかった。
もともとわたしは私立に進学する権利はない。
「ユリは天王学院にいってくれるかしら?」
母のその一声でわたしはその学校に進学するしかなかった。
頭がよく、お金もちの行く名門高校で、母の母校、そんな学校はわたしは合わないとおもった。
中学2年のとき、そう母に言われた時から、わたしは勉強をした。