BAD COMMUNICATION-僕を許して-
初めて模試で安全圏に入った時は本当にうれしかった。
そして、特待生になった。
拾ってくれた染川家に少しでも負担がかかって欲しくなかったから。
だからあんまりおしゃれとは言えないこの制服を堂々と着られる。
学校の門をくぐり、腕時計をみると、6時50分、まだ全然早い。
これは一等かな。。。
校舎ではなく、剣道場に向かう。
鍵は開いていた。
かかとが潰された茶色のローファーが置いてある。
「誰。。。?」