素直になれなかった・・・。
どうして・・・?

どうして、麻美はあんな嘘をつくの・・・?

麻美が言ってること、ほとんど嘘ばっかり。

本当のことなんて、

ほとんど無い・・・。

あたしが正直に言わなかったから・・・。

だから、麻美はあんなことを言っちゃったの・・・?


タッタッタッ・・・。

「だれ・・・?」

「美波・・・。紗希だよ!?ねぇ、美波。麻美が言ってたことって本当?優太のことが好きで、麻美から奪おうとしたって。」

「違うよ。あたしはそんなことしない。確かに、優太のことは好きだった。でも、奪おうなんて思ってない。あたしが、優太のことを奪えるなんて思ってない。」

「そんな言い訳なんて聞きたくないっ!美波、最っ低だね。見損なったよ。どれだけ自分が可愛いからって、人の彼氏とるなんて・・・。信じらんない。もう、紗希たちにかかわらないでね。」

「・・・っ・・・。」

やっぱ、こういうことになっちゃうんだ。

あたしはもう、1人ぼっち。

きっと、紗希が教室に戻って、クラスの皆に、もっと大げさに言ってると思う。

だから、もっとひどいように広まっていく。

もうやだ・・・。

こんなことになるなら、優太に言わなければよかった。

ずっと、抑えてればよかった。

< 11 / 14 >

この作品をシェア

pagetop