秘密の部屋で

聞きなれない関西弁で話す、この男は、


“神田良平”(カンダリョウヘイ)



コイツもまた、この部屋に出入りしている。



さっきまでの空気とは反対に、コイツが来ると騒がしくなる。




「良平、うるさい」


私がそう言うと、良平は手にしていた雑誌を落としてしまった。




「い・・・いつからや・・・」


「は?」


「いつから亜緒チャンはそんな風になったんや!俺は亜緒チャンをそんな風に育てた覚え無いわ!」


私はいつあんたに育ててもらったんだよ・・・


「マジでうるさい、お前」


そんな良平に、横から翔が蹴りを入れる。
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