秘密の部屋で
いつも“亜緒チャン”って笑いかけてくれるこの男が
今は、こんなにも冷たい-・・・
と、その時だった。
「てめぇ、さっきからなんだよ、その目は」
西高の一人の男が、良平の胸倉を掴んだ。
その衝撃でテーブルの上にあったコップが倒れ、水が零れる。
・・・私はただ呆然と見ていた。
「俺がどんな表情してようがお前には関係ないやろ」
胸倉を掴まれたまま、表情を変える事のない冷たい視線に
男はより一層顔をしかめた。