さよならLetter
「泊まりって・・・」
思わず呟いてしまう。
ボクが考えていた「お出かけ」は単純に海に行くとか、今度は動物園がいいかな?とかそんな「日帰りお出かけ」だったから。
泊まりってルウコは大丈夫なのか?
ちょっと考えていると携帯が鳴って、思わず「うぉ!!」と驚いてしまった。
着信を確認するとルウコからだった。
『もしもし、ソウちゃん?部活終わってる?』
電話に出るとルウコの明るい声が聞こえた。
「終わってるよ」
頭の中で「泊まり」がグルグル巡っていて何だかぎこちない返事をしてしまった。
『そろそろ手紙着いてるから読んでくれたかなーって思って』
「うん・・・今見た」
『あ、読んでくれた?じゃぁ、どこ行こうか?』
楽しそうなルウコに対してボクはかなり警戒しながら聞いた。
「どこってのは・・・その・・・書いてた・・・あの・・・」
そんなボクの声を聞いてルウコは笑い出した。
『お泊りに決まってるじゃない。・・・あ、ソウちゃん、もしかしていやらしい事考えてない?』
「は!?」
『あははは。ソウちゃんって本当に面白いね!まぁ、場合によってはそうなるかもしれないよね』
「え?」
『だって、あたし達付き合ってるのよ。自然の流れじゃない?』
「そう・・・ですか・・・?」