さよならLetter

ルウコが言う『お泊り記念日』。



ボク達はルウコが決めたペンションに来ている。



「前に明日香がオススメって言ってたの」とルウコは言ってたけど・・・

明日香が彼氏とやったかもしれない部屋かもなー・・・と微妙な気分になった。



でも、実際来てみると本当に古い洋館を改装したらしく、オーナーが言うには築100年以上らしい。

部屋に案内される時に登ったちょっとギシギシなる階段も歴史があるな、って思えて何だかその音が心地よかった。



部屋も値段のワリに(学生割引だって!高校生とは言ってないけど)広い作りで昔の金持ちの家にありそうな真紅のソファがデンっと置いてある。



オーナーが「ごっゆくり」と笑顔で出て行ってから、ボクは荷物と一緒にソファにドサっと座った。



「ソウちゃん!こっちにきて」


一応2間になっているから、寝室側からルウコの声が聞こえた。


「どうした・・・!?」


ボクは窓側に立っているルウコよりもベッドを見て仰天した。

てっきりツインだと思っていたらダブルだ。


「ソウちゃん?」


いつものちょっとロックな感じの服装とは違い、アジアンテイストな格好をしているルウコは首を傾げた。




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