さよならLetter

しばらくツナミとバタバタとしていると、車の音が聞こえてバタンとドアが閉まった。


「ルミちゃんだ!!」


ツナミが走って玄関に向かう。


「多分、ルミじゃねーぞ」


ボクの声は一切聞こえないみたいだった。




玄関からやり取りが聞こえる。

ボクは笑いを堪えながらツナミが戻ってくるのを待った。



案の定、トボトボとツナミが戻ってきて、後ろを指差した。


「幹太だった」


「ツナミ!せっかく愛しの幹太様が来てやったのにそれはないだろー!」


幹太がツナミを抱っこする。後ろには幹太と結婚したばかりのミサとお腹が大きな明日香がいて笑っていた。


「幹太もキライじゃないけど、ミサちゃんと明日香ちゃんの方が好きだし、ツナミはルミちゃんを待ってたの!」


「キライじゃないけどって・・・、お前ヒドイ女だな」


幹太がしかめっ面をする。その途端ツナミが「幹太がお前って言った!」と叫んだ。


「幹太、ツナミにお前って言ったら罰金な」


ボクが笑って言うと、ツナミは「幹太!バイキン!!」と笑った。


「罰金だの、バイキンだの、高柳家はどうなってんだよ」


幹太はため息をついた。
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