さよならLetter

繋美が生まれた日。


自然分娩したかったけど、あたしの体力では無理だから結局帝王切開だったけど、初めて対面した我が子を見たら涙がいっぱい出た。


ソウちゃんとあたしの子。あたし達の宝物。


ソウちゃんも泣いちゃったね。だって嬉しいもんね。




慌しく子育てをして気が付けば繋美も4歳。


時間が経つのは本当に早いね。



そして・・・・


あたしの命も終わりを迎えようとしています。


悲しいね、悔しいね。もっとずっとソウちゃんと繋美と一緒にいたい。


だけどわかってた事なんだよね。


病気の事がソウちゃんに知れた日、あたし言ったじゃない。


みんなより早く死ぬ事は間違いないって。


だから毎日を感謝しながら生きてこれた。


悔いはないって言ったらそれはウソ。沢山悔いはある。


でもあたしとソウちゃんが歩いてきた道には悔いはない。


間違えなんて一つもなかったもの。


偶然見かけて恋をして、下駄箱にドキドキしながら手紙を入れた日から、


あたしの人生に間違えとか後悔は一度もない。


それはソウちゃん、あなたがいてくれたからだよ。
< 206 / 209 >

この作品をシェア

pagetop