さよならLetter
ボクのポジションはMFだけどボランチ。守備的な位置。
ダラダラ走りながら、図書室で見たあの本の事を考えてた。
(あれは・・・何だったんだろう?)
「高柳!!チェックだ!!」
顧問の声が聞こえて慌ててチェックに入る。
(いや、今は紅白戦の最中だし余計な事を考えてるとケガするよな)
頭を振って、掛け声をかける。
でも・・・
『心臓疾患』、『突然死』、『遺伝性』、
あのページに書いていた言葉はどういう意味だ?
何でルウコは何度も何度もあのページを見ていたんだろう?
ルウコがその『心臓疾患』の病気を持っているのか?
「まさか・・・」
ボクが声に出して言うと、
「え?何か言いました?」
ボクがチェックに入っている後輩が不思議そうに聞いてきた。