さよならLetter

デート当日。


時間に結構ルーズなボクの方が早く着いてしまった。


(地味にオレって緊張してんのかな?)



なんて考えていると、駅の改札口からルウコが手を降っている。



ルウコの服装は意外だった。


もっと女の子っぽいワンピースとかを着るのかな?と想像していたのに、ジーンズのショートパンツに、ちフワフワしたカットソーに結構ゴツいアクセにサンダルだ。長い髪は頭のてっぺんでお団子にしている。



「どうしたの?」



ボクがキョトンとしてるのを不思議そうに見ている。


「いや…意外だなって思って」


ボクが言うとクスクス笑い出した。


「あたしね、ゴツいアクセ好きなの。ロックっぽい感じ。聴く音楽もロック」


「あ、オレもロック好き。フェスとかライブ大好きだし」


「そうなの?何、聴くの?」


ルウコは目を輝かせて聞いてきた。



ボクはよく聴くバンドの名前を何個か上げた。



「ウソ!?あたしも好きだよ!すごいね、運命感じちゃうね」


ルウコは嬉しそうにボクの手を握った。
< 61 / 209 >

この作品をシェア

pagetop