さよならLetter
デート当日。
時間に結構ルーズなボクの方が早く着いてしまった。
(地味にオレって緊張してんのかな?)
なんて考えていると、駅の改札口からルウコが手を降っている。
ルウコの服装は意外だった。
もっと女の子っぽいワンピースとかを着るのかな?と想像していたのに、ジーンズのショートパンツに、ちフワフワしたカットソーに結構ゴツいアクセにサンダルだ。長い髪は頭のてっぺんでお団子にしている。
「どうしたの?」
ボクがキョトンとしてるのを不思議そうに見ている。
「いや…意外だなって思って」
ボクが言うとクスクス笑い出した。
「あたしね、ゴツいアクセ好きなの。ロックっぽい感じ。聴く音楽もロック」
「あ、オレもロック好き。フェスとかライブ大好きだし」
「そうなの?何、聴くの?」
ルウコは目を輝かせて聞いてきた。
ボクはよく聴くバンドの名前を何個か上げた。
「ウソ!?あたしも好きだよ!すごいね、運命感じちゃうね」
ルウコは嬉しそうにボクの手を握った。