さよならLetter
病室に夕日の明かりが差し掛かってきた。
柔らかいあったかい明かり。
でも、今日、こんなキレイな夕日を見たくなかった。何となく。
「だから毎日を大事に生きたいの後悔しないように」
ルウコは夕日に負けないくらいキレイな笑顔で言った。
けど・・・・その顔が一瞬で曇った。
「ソウちゃん、どうして泣いてるの?」
「え?」
ボクは自分の顔で手をやった。
自分じゃ全く気づかなかったけど、涙がポタポタ頬を伝うくらい流れていた。
「オレ泣いてる?」
「うん、すごく悲しそうな顔・・・」
そう言ってボクを引き寄せてギュっと抱きしめてきた。
ボクはルウコの肩に頭を乗せてそのまま動かなかった。
「ソウちゃん、ごめんね・・・。悲しい想いをさせてごめんなさい」
神様はどうしてこんなにイジワルなんだろう?
治療法がない、ただ死を受け入れて待つだけなんて・・・。
神様ってこんなに勝手でいいのか?