さよならLetter
部活帰りに駅前で一番大きな本屋に寄った。
メモを見ながら本を探す。
メモは図書室のオバサンが書いてくれた、ルウコがいつも読んでいたあの本の出版社とタイトルが書いてある。
何か役に立つかもしれない。例えば予防法とか注意点とか。
医学書コーナーを見てもさっぱりわからないから店員を呼んだ。
その本は見上げたら首が痛くなりそうなくらい高い所にあった。
ついでに本のページをめくって
「この病気に関連してる本がほしいんですけど」
と言うと、似たような位置に『難病ー循環器ー』と書いてある本を渡された。
タイトルを読んでため息が出る。
ルウコはこんな本を一体何冊読んだんだろう…
ネットでも何度も見たんだろうな…
会計しようと思って、二冊の本の値段を確認する。
二冊で…5000円。
「たけぇ」
思わず呟いてしまった。