紙ヒコーキ~君に届け


「アンタ何してんの?」


見覚えのある人、もとい美幸は俺を見つけるなり絡んできた
どこぞの輩だ


「学校サボってた」


「うっわ不良~」


コイツに言われると何かムカつく。


「あれ?この人誰?流星の友達?」


「見りゃ分かっ…」


「流星の友達の裕弥だから!裕弥って呼んで!」


おいおい…
興奮しすぎ
美幸が引いてんじゃん


「美幸は一人で帰ってんの?」


満面の笑みで裕弥が美幸に食らいついている。

しかし、それもつかの間
裕弥の顔が一瞬にして歪んだ。


「仲良い訳でも無いのに気安く私の名前呼ばないでくれる?♪」


下に視線を移すと
美幸が裕弥の足を踏みつけていた…

ってこれ痛そ~


「£%#*@っ!」


裕弥は何か言っていたけど言葉になっていない。


「あ、私用事あるからまたね?」


手を振って美幸は歩いていってしまった。

何だあの俺と裕弥の差?

まさか裕弥の言ってたことマジなのか?


「怖ぇ…」


次からは気を付けよう…
< 21 / 69 >

この作品をシェア

pagetop