紙ヒコーキ~君に届け


裕弥も家に帰り
俺も帰ろうとした。


「暇だな…」


まだ19時だ
家に帰っても当然することもない

暇だ…
もう一回裕弥呼んでやろうかな


「あっ」


そうだっ
あそこに行くか

俺は早歩きでその場所に向かった。



--俺の大好きな場所に


「あーっ気持ち良いっ」


1人で叫んでみるのも何だが
本当に気持ちが良い

透き通る風が肌に当たる
涼しい

もう夏前だからかな


「俺の秘密の場所」


なんて呟いてみたりもする

その通り、俺だけの秘密だから


俺は何もせず
優しく吹く風に当てられて
ずっと目の前に光る光景を眺めていた。


「やっべ」


時間も過ぎ23時
夜景を後に家に帰った。

< 22 / 69 >

この作品をシェア

pagetop