紙ヒコーキ~君に届け
翌朝
いつものように今日も早く起き、あの場所に向かった。
そして着いた時
目を疑った
「は…?」
一瞬…固まった
誰かいる
俺の
俺だけの秘密の場所に
誰かが
「おい」
怒り任せで、その人のもとに近づき
とっさに声を掛けた
「ここから消えろ」
そう言おうとした
しかし言えなかった。
振り向いたその人は…美幸だったから。
「は?な、何でアンタいんのよ!?」
「こっちのセリフ…何でお前がいるんだよ」
まだ怒りが収まらない俺は不意に冷たく言い放ってしまった。
「え…あ、うん。私…嫌なことあったりしたらここに来るんだよね」
来るって…
俺は毎日毎日来ている
しかし誰ともこの場所で会ったことなど無い
「ごくたまにね」
そう言うことか…