紙ヒコーキ~君に届け
海まで着くまでの間
裕弥はうるさかった
「何で美幸ちゃんも来てんだよ?」
「別に良いだろ?アイツも行きたいって言ったから連れて来たんだよ」
そっから質問責めは激しかった。
ようやく海に着いた。
人はそんなに多くなく
思う存分遊べるくらいだ。
それぞれ水着に着替え終わると、真っ先に裕弥が走り出した。
「っしゃぁ!さっそく泳ぐぞぉっ」
それを見て皆が笑っている
俺にはただの馬鹿にしか見えないってのに
何が面白いんだか…
「裕弥君って面白すぎっ!」
俺の隣に立つ美幸の発言に俺は苦笑いする。
「ただのバ…カ…」
彼女を見た瞬間、言葉が詰まってしまった。