紙ヒコーキ~君に届け


食べ終わった俺らは裕弥と別れて今2人で外を歩いてる。


「もう遅いし帰るか」


そう言うと美幸が俺の袖を掴んで引っ張った。


「ん?どした?」


「……」


うつむき加減で美幸は何も言わない。


「帰りたくないってか?」


何も言わずに頷く。
でも帰らないと美幸の親が心配するだろうしな。

って言ってもコイツは言ったことは曲げないからなぁ。


「しゃあねぇな…いつものとこ行くか」


「うん!」


0時を過ぎているにも関わらず
俺らは秘密の場所へ行く。

ここから近かった為に5分くらいですぐに着いた。


「さむ…」


美幸が呟く

まぁ秘密の場所って言っても山だからなぁ


俺は上着を脱いで美幸に被せた。


「へ?」


何て間抜けた声だよ

思わず笑いそうになる


「風邪引くから着とけ」


「あ、ありがと」


それから俺も美幸は何も言わずに目の前の景色を眺めていた。
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