Mr.オバケ先輩。
「はぁ……はぁ……」


体力なさすぎっ!
あたしは思わず、じっと先輩を見ていた。


転んで、ヨロヨロと立ち上がる。


いやいや、見ちゃいけないのに。



…ううっ。



勝手に体が動いて、先輩の元へと走った。


そして、薄いピンク色のハンカチを先輩に渡した。


「だ、大丈夫ですか?」


先輩は驚きながらも、ハンカチを受け取った。


「ありがとうございます」


「いえ…」



初めて先輩と話した瞬間だった。



「先輩、もう少しで学校ですから…行きましょうよ」


「はい」



素直だなぁ。


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