姉×弟
夕菜 side


「行ってきます」

いつものように誰もいない家に向かって言った。
けど、寂しくなんかない。
隣には一樹がいるから。

「つか、夕菜は彼氏とかつくんないの?」

学校へ歩いていると一樹はいきなり聞いてきた。
基本、一樹は無口で、
いつも私が話しているだけだったから
話しかけてきてくれたのは嬉しかった。
だけど、それって一樹は私に興味ないってことだよね……。
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