姉×弟
一樹 side


「今日、放課後部活あんの?」

俺は、夕菜に聞いた。
本当は、月曜日に夕菜の所属している
家庭科クラブが活動していないことは知っている。
だけど、あえて聞くんだ。

「ないよ! だから、一樹のこと待ってるね」

この言葉が聞きたいから。

「別に待ってなくてもいいけど」

俺がいつものセリフを言いながら

「じゃあ」

と言って、教室に入っていった。
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