姉×弟
夕菜 side


私は、一樹が教室まで入っていくのを見送って
自分の教室に走った。
私と一樹は、違うクラスなのだ。
と言っても、隣のクラスだけど。

「夕菜、おはよう」

私が教室に入ると後ろから親友の高沢真理子の声が聞こえた。

「おはよう!」

あたしが笑顔で返すと

「何かいいことあったんでしょ?」

真理子が聞いてきた。

「うん♪」

あたしは、一樹に彼女がいないということを話した。
一樹への思いを知っているのは親友の真理子だけなのだ。
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