男の中の女.~love story~
「だれ・・・・に?」
俺が困惑して聞く。
「・・・・知るかぁっっ!
ありえないありえない!
あぁぁあぁあぁあ!
アタシのファーストキスがぁあ!」
いきなり飛鳥は
後ろのほうを向いて
叫びだした。
俺は、飛鳥の向く先に走り続けた。
3年の教室。
俺がひとつひとつ、
教室を確認していく。
すると一番奥側の
飛鳥の教室の窓が開いていた。
教室を覗くと、
誰かが、寝転んでいた。
目を凝らす。
「・・・ゆ、結城・・・?」
ソイツは呆然と天井を見詰めていた。
「・・・うそ、だろ・・・?」
俺は困惑を隠しきれなかった。
同時に、結城を恨んだ。