男の中の女.~love story~
歩side
~歩side~
「・・・崎・・神崎!」
あ?誰か、俺の名前・・・
「オイ、神崎!!」
視界が大きく揺れる。
どうやら頭を叩かれたようだ。
「は?」
「は?じゃないだろ。
もうみんな帰ってるぞ?」
俺の机の目の前にいるのは
ナカジマ。
「何でもないっす」
俺はナカジマに無表情でそう告げた。
夏休みが始まって
一回目の登校日。
登校日とかくだらない。
確かにボーってしてたな…
「てかお前。また調子にのるんじゃないぞ?
また悪さでもしたら今度は・・・」
ナカジマな延々と話し出す。
あ~、面倒くさい。